市民のための薬と病気のお話
尿に蛋白が出る
尿検査で「蛋白(たんぱく)が出ている」と言われました。何に注意すればいいですか?
血中を回っている蛋白(たんぱく)は比較的大きな分子ですので、通常では糸球体から濾し出されることはありませが、食事や運動、高熱が出た後にはなどには偽陽性となることがあります。したがって、早朝第一尿による検査が理想的ですが、随時尿でも繰り返して検査をして、同じ結果が得られる場合には信頼性が高まります。異常を認めたときには、必ず再検査を受けるようにしましょう。
正常な尿では、総蛋白で150mg/日以下、蛋白質の40%を占めるアルブミンの量で調べた場合には30mg/日以下とされます。蛋白が出ていると「CKD」と診断されるほか、その原因として急性・慢性腎炎、慢性腎盂腎炎、ネフローゼ症候群、腎硬化症などの病気を疑う必要があります。
(回答者:勝谷友宏)