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一般の方へ:市民のための薬と病気のお話

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市民のための薬と病気のお話

ちょっと教えて

薬

Q8腎機能低下の人では飲んだ薬はどうなる?

腎機能が低下した時、飲んだ(注射した)薬はどうなるのですか?

A8

飲んだ薬は小腸から吸収され肝臓を通って血中へ入ります。注射の場合には直接血中へ入り、薬によっては肝臓で処理されます。体に入った薬は病気に対して様々な場所で作用した後、徐々に腎臓から尿として、または肝臓から胆汁として排出されます。どちらの臓器から排出されるかは、薬によって違いますので、腎機能低下した患者様では、出来るだけ腎臓からの排泄の少ないタイプを選ぶ必要があります。

腎機能が低下した方が、健康な人と同じように薬を飲むと、長い時間薬が体の中に留まるだけでなく、未だ薬が残っているうちに次の薬を飲むことになり、薬が効きすぎたり、中毒量になってしまう危険性もあります。

従って、薬の種類と腎機能低下の程度(CKDのステージ)に応じて飲む薬の量(服薬量、投与量) あるいは投与間隔を調整する必要があります。特に抗生物質、抗けいれん薬、抗不整脈薬・強心薬、胃潰瘍の薬(H2遮断薬)などには調整の必要なものが多いですので、市販薬も含め、薬を飲み出す前に薬剤師や主治医とよくご相談下さい。

(回答者:勝谷友宏)


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